2025-12-09
【第1話】「“ごほうびショコラ”の壁」に気づいた日

“ごほうびショコラ」の壁に気づいた日
はじめまして。
Ludeekで店舗運営やスタッフ管理、
オンラインショップの対応やメルマガ、
お客様からのリクエスト受付などを担当している
松尾萌(まつおもえ)です。
現在は3歳の息子と1歳の娘の子育てをしながら、
こうしてお店のブログの執筆などもしています。
そして、Ludeekオーナーシェフである松尾幸之助は、
私の夫です。
この店はもともと、
夫がひとりで始めた小さなガトーショコラ専門店でした。
しかし、ありがたいことにお客様が増え、
ひとりでは手が回らなくなってきたことから、
「夫婦でお店を育てていきたい」と思い、
私も店に合流するようになりました。
■ “ごほうびショコラ”という名前に感じた違和感
お店を始めた当初、
深く考えずに決めた屋号が
ガトーショコラ専門店「ごほうびショコラ」でした。
響きも良く、近所の方や常連さまにも親しんでいただき、
私たち自身もこの名前がとても気に入っていました。
しかし、お店が福岡でスタートして5年ほど経った頃、
ある問題に気づき始めました。
「この名前で、これから先、店舗展開していけるのだろうか?」
試しに「ごほうびショコラ」と検索してみると
―― 大手カフェチェーンの新作ドリンク、
他の有名店の商品、
テレビや雑誌の企画名…と、
私たちのお店とは関係のないものが次々と出てきました。
つまり、「ごほうび」も「ショコラ」も、
私たち独自の言葉ではなく、
全国で広く使われている一般名詞。
私たちが独占できる言葉ではないので、
「うちの屋号ですよ」と言って他の使用を止めることはできないのです。
このままでは検索面でもブランドとしても、
“埋もれてしまう未来”が見えていました。
■ 葛藤――愛されてきた名前を手放すことの怖さ
「ごほうびショコラ」という名前は、
地域の方々に覚えてもらい、
私個人としても夫から私への想いがこもった名前で、
お客様に育ててもらった大切な屋号でした。
名前を変えたら、お客様が離れてしまうのではないか。
そもそも、私たち自身もこの名前に思い入れがありました。
けれど同時に、
小規模個人店のまま原価高騰の波を受ければ、
いずれは店を維持できなくなる現実もありました。
名前を守るか、店を続けていくか。
この二択の前に、私たちは立ち止まりました。
■ 私が試していた“小さな改革”と、手応えのなさ
屋号改名の議論に至る前、
私はとにかく
「今できること全部をやってみよう」と、
現場に変化を加えてみました。
- イベント企画
- ポスターの全面リニューアル
- 窓に季節の飾り付け
- 期間限定商品ののぼり旗の制作
少しでも足を止めてもらいたくて。
少しでもこの店を知ってほしくて。
でも結果は、
どれだけ頑張っても売上も来客数も大きくは変わらない
という厳しいものでした。
「このまま“ごほうびショコラ”のまま、
ゆっくり衰退していくのかな……」
そんな不安が、胸の奥で大きくなっていきました。
■ 私が“店を続けたい”と思う理由
それでも、この店をなくしたくない、
と強く思っていました。
夫が、背中を押した私を信じて立ち上げてくれた店だからです。
そして何より、常連のお客様がこの店を好きでいてくれる。
その気持ちを裏切りたくなかったからです。
だったら大きく舵を切るしかない。
名前もブランドも 。
1年以内に変えていこう。
夫婦で話し合いを重ね、そう決意しました。
これが、新しい名前「Ludeek」が生まれる物語の始まりです。
第2話予告
次回の第2話では、 「100日生まれ変わり企画」の本当の始まりと、いきなり訪れた“大炎上” についてお話しします。
お店を変えたい一心でスタートした挑戦。 しかし、 初回投稿がまさかのSNS炎上。 批判の嵐のなか、それでも気づかせてくれた “ありがたい有益なコメント” もありました。
傷つき、心が折れそうになりながらも、 それでも前に進むと決めた100日の裏側を赤裸々に綴ります。